「──茉白っ、これ、文化祭の私らのライブ動画にしたやつ。いる?」
「えっ、動画あるの!?ほしいっ」


文化祭が終わり、休みの日を挟んだ次の日の学校、放課後にて。

私の前の席に座って、スマホを操作する桃ちゃん。
ワクワクしながら動画が送られてくるのを待つ私。


「よかった〜!桃ちゃんのライブ見れなくて残念だったから」
「いやいや、むしろ来なくて正解だよ……!あのまま久世のことほったらかしでこっちに来てたら、さすがの私も怒るところだったよ……!?」


もう〜!って頬を膨らます桃ちゃんに苦笑いをする。


「でも、本当によかった。片想い、叶ってよかったね、茉白」


久世くんと付き合うことになったことを、私はその日のうちに桃ちゃんに伝えた。