桜木 咲来さん。

入学した時からずっと隣の席の彼女。

一言で言うなら清楚だ。

長くて艶のある黒すぎるほどの黒髪で
成績も常にトップで、
俺にとってどこか、近寄り難い存在だった。

だけど、話してみると

全然違った。

普通の子だった。

普通に、笑うし、
普通に、喋るし。

桜木さんは俺にとって

初恋だった。

初めて誰かを好きになった。

初めて‪”‬好き‪”‬の感情を知った。