『読んで下さい。』

今度はテレビの中から、そんな声が聞こえた。

主催者の声だ。

唯央くんはその声に顔を上げて
何やら喋っているようだったけれど、

口が動いているだけで
実際声は全く聞こえてこない。

そしてまたもテレビの中から聞こえたのは

『ゲームをしましょう。』

という一言だ。

…っ。

やばい。

主催者からこの言葉が出たらもう…
この先何が起きるかは

予想が付いた。


『5分後。佐野 唯央さんは、死にます』