「うわぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁんっ…
よつばぁ…っ、、」

しばらく。

神楽くんの泣き声だけが
虚しい程に鼓膜を揺らした。

‪”‬ほんと、かぐ君はすぐ泣くなぁ。‪”‬

血を流し横たわる四葉ちゃんから
不思議とそんな声が聞こえた気がして、
鼻の奥がツンとなった。

「四葉ちゃん……」

自分の憎しみの矛先が好きな人だなんて
四葉ちゃんの中で一体
どれだけの葛藤があったのだろうか。

きっとそれは…
私なんかでは計り知れない事。