そして。

そうなれば私は軽く、
孤独だった。

一人ぼっちだった。

だから私はこんな現実から
必死に目を背けようと
必死に居場所を作ろうと
誰もいない放課後の旧校舎。

ホコリまみれの物置で
ひたすら時間を潰した。

何をする訳でもなくただ、
窓際に居た。

空を見上げて、
ひたすら‪少し昔を思い出していた。

妄想は良い。

自分の理想があるから。

それはとても……安心するから。

そうやって
下校時刻までそんな…
妄想の中で穏やかな時間を過ごすのが
日課になりつつあったある日の事。