「なので言わないで下さい。
たとえ俺になんかあったとしても。
お願いします。」

また深深と頭を下げる唯央に
春瀬は急いで返事をした。

「分かった。言わない。
けどなんでそこまでして…言わないの?」

「そう…ですね。強いて言うなら
邪魔、したくないから、でしょうか。」

「邪魔?」

「はい。先輩はいつも俺ではない
他の所を見てて。
でも俺はそんな先輩を…」

「好きになりましたから」