1年4組

「乃愛瑠ちゃん〜、今日は王子様の送迎ですかー?」

王子様って…。多分兄を彼氏かなんかと勘違いしてるのだろう

「あー、送ってくれたのはお兄ちゃんだよ。珍しく私が寝坊したからね」

「そっか〜、それで、今日頭ボサボサなのね」

私は髪の毛を整えてる時間が無くて、手ぐしで済ませたけど、結局寝癖は治ってなかったのね

「あ、ほんとだ」

クラスの子が「しょうがないなー」と言いながらカバンからクシを取り出して

「はいはいー、乃愛瑠さま!動かないでくださいねー。今日は私が髪の毛を可愛くしてあげますわよ」

叶羽ちゃんの喋り方になぜか私はツボにハマってしまった

「あら〜?何笑ってらっしゃるのかしらー?乃愛瑠さまったらおかしいですわー」

もう私は笑いをこらえきれなかった

「乃愛瑠ちゃん、元気になってよかった。昨日昼休み終わってから元気がなかったから」

昨日のこと心配して、私を笑わせてくれたのね