その一言で俺は信頼されてると思ったのだった

空港までまだ遠いから俺らはいつの間にかバスの中で寝ていた

夢なんてほぼ見ない俺だけど、内容はこうだった

「ごめんね、透悟くん、明日から暫く会えないんだ。でも連絡はできるからね。また落ち着いたら会いに来るから待ってて?」

手を振りながらマネージャーさんらしい車に乗り込んでる乃愛瑠ちゃんだった

「え、ちょっ…乃愛瑠ちゃ…」

手は伸ばしたがもう車ははるか遠くだった

頭の中で整理できずに俺が固まってると、

小林が俺の家の前まで来て呼んでる夢だった

いや、夢?

はっきり聞こえるぞ?

「と…り!きろ…」

なんて言ってるかわかんねぇが、だんだん意識がはっきりした

小林が俺の方を揺すって何度も呼びかけていた