カランカラン

突然地面に乾いた音が聞こえたと思ったら、私は恭平くんに抱きしめられていた

「きょ…へいく、ん?」

「ごめん、何故か身体が勝手に動いた。もう大丈夫」

恭平くんは身体を離すと、空を見上げた

このままずっと抱きしめられていたかった

というのは私のわがままだよね

「そろそろ教室戻るか、昼休みも終わる頃だし」

私は空を見上げたまま、しばらくぼぅーとしていた

恭平くんの言葉で我に返ると、手は繋いだまま渡り廊下まできた

「じゃあ、俺はこっちだから。また放課後」

「うん、またね」

私は西棟クラスへと足を進めると