それから私と透悟くん以外のみんなはお酒で酔いつぶれて帰られるという状態ではなくなった
柊希なんか雑魚寝してるし
「姫様、総長室に行こっか」
透悟くんは私の耳元で小さく囁いた
「うん」
総長室に入ると、透悟くんのベッドに座った
「透悟ってお酒強いんだね」
「あぁ、これ内緒だけどな、先代に鍛えられたんだ」
そうだったんだ
秋斗の次の総長と言えば栗原先輩だよね
あの人もかなりの酒豪だし
「そうだったんだ。透悟が…お酒弱くてもし顔赤くなってたらどうしようかと思っちゃった」
私は言い終わるのと同時に透悟くんにキスをした
「乃愛瑠…もう我慢できないから、俺からもキスしていい?」
そんなの言わなくてもわかってるくせに
でもちゃんと聞いてくるところが透悟のいい所