『姫様、誕生日おめでとう』

みんな、そんなことされちゃったら泣いちゃうじゃん

「みんな、ありがとう」

「姫様〜、泣くの早いよ〜」

私が袖で涙を拭ってたら、透悟くんが私をふわっと抱きしめてきて

「姫様、誕生日おめでとうってずっと言いたかったんだ。誕生日おめでとう。俺の姫様」

透悟くんまでそんな嬉しいことサラッと言っちゃって…

「姫様〜、幹部室に上がっちゃってください。すごいんで!」

あ、この子下っ端の斎條くんだ

「ありがとうね」

「じゃあ行くか。ほら、手」

私は差し出された右手を握ると、一緒に幹部室へ上がっていく

初めてBlack Roseのアジトに来たのが中学1年のすぐだったもんね

あれからもう3年経ったの?

最初はこの階段登るのも緊張してたけど、

今ではもう慣れっこ