┄Black Rose┄

「ちょ、総長…キスするの早くない?」

アジトに帰ってきたと思ったらすぐ総長専用部屋に連れてかれて

ドアを閉めた途端右では私の顎を捉え、左手は私の頭の横

「はぁ…俺、ずっと我慢してたんだけど?てか…2人でいる時は"透悟くん"じゃなかったけ?」

そんな色気充満させながら喋らないでください

心臓が早鐘打ってるから

「この艶やかな唇とか、笑った顔とか照れた顔とか全部見ていいのは俺だけだ」

透悟くんは笑うと八重歯が見えるの

それはまるでオオカミの『牙』のように

獲物を捕らえて離さない

まるで狼のようなひと

「乃愛瑠ちゃん、足らねぇからもっとキスしていい?てかその前に何度もキスするけどな」

「うん、いいよ。気が済むまでして?」

私はそんなオオカミに捕らわれた『姫様』