学校でも休みでも私の中心が透悟くんになるなんて全然考えてなかったな

その時も恋人繋ぎで歩いてるからみんなから茶化されたりもした

「乃愛瑠ちゃん手、めっちゃ冷えてんじゃん」とか

私は冷え性だから、透悟くんの手であっためて貰ったりしながら

「あ、やば〜、雪じゃん!」

舞冬花ちゃんの声で窓の外を見るとたしかに雪が降っていた

「わっ!ほんとだ。だから手が冷たかったんだ!」

また手袋忘れてきたよ

「帰るまでには止んでるといいな〜」

私たちが雪に夢中になってると授業が始まる5分前だった

「あ、やばいっ!授業遅れる!」

私たちは急いで渡り廊下を駆け抜けて、技術教室に向かう

渡り廊下走ってる時も雪が舞ってて寒かったけど、少しだけ温もった感じがした