「私ってあの時以来、好きな人が出来なくなっちゃった。でも、西野くんは別として…、お兄ちゃん、怖いよ、またいつかあいつがやって来るんじゃないかって、柊希…助け…」

私は柊希を抱きしめながら、いつの間にか涙を流していた

「大丈夫、大丈夫だから、乃愛瑠、何があっても俺が守るって、あの時誓っただろ?だから、何があっても乃愛瑠を守るからさ…、
それに何かあったとしても透悟がいるだろ?」

「うん…、そうだね」

柊希に、慰めて貰ってると観覧車はいつの間にか地上に着いていた

「あ、もうついたんだ」

「乃愛瑠、降りるか、ほら手握っておくから」

私は柊希の手を握ると、お土産も持って観覧車を下りる

「観覧車の中で昔を思い出して泣いちゃうなんて…」

中学の時の悲惨な出来事は今も頭の中を駆け巡ることがある