家を出てからどのくらいの時間が経ったのだろうか
体感は20分かもしれない
「どこ?ここ」
私の目の前には今は使われていないであろう倉庫がそびえ立っていた
倉庫の目の前は空き地になってる
「あぁ、ここだよ。連れていきたい場所って…、あ、ひとつ言っておくが、何を見ても驚かないこと」
「うん、わかった」
いや、怖くないと聞いても私の心臓はバクバクいってて、それどころじゃない
「乃愛瑠?大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ」
冷や汗止まんないんですけど
「じゃあ、開けるぞ」
あぁぁ、まだ心の準備がぁあ
私の心の声は当然届かず倉庫のドアは開け放たれた



