ネクタイだけ、夏葵にやって貰った

「よし、かっこいいじゃん!似合うよ。あ、記念に写真でも撮る?なんつってー」

朝から冗談を言う夏葵

少しだけ緊張が和らいだ気がしてきた

「じゃあ、総長は俺が案内するなら、夏葵たちは先に行って?」

本当にネクタイの着脱は自由らしい

ネクタイしてるのって俺だけじゃねえか

でも初日だから、身だしなみはキチンとねと、言われたから俺はつけてる

「わかったー。じゃあ僕たち先に行ってるねー。和桜に着いたら言ってね」

「それじゃあ行きましょうか。本当よく似合ってますね」

俺はバイクの鍵を取ろうとしたが、郁哉に阻止された

「今日だけは俺が送っていきますから、大丈夫ですよ」

あ、そういう事ね

それなら仕方がない