*4日目*



「うい、好きを教えて。」

朝、私はういに言いに行った。


「焦らなくても、ちゃんと教えてあげるよ。」


くすくすと笑いながら私の手を繋いで庭へと案内した。


「わぁ、綺麗。」


松の木や、大きな岩、遠くの方には滝まである。



こんな場所あったんだ。
知らなかった。


「座っていいよ。」


綺麗な縁側だ。

私が座ると、ういも座った。


「ねぇ、そろそろ離して。」


さっき手を繋いでから全然離してくれない。


「えーやだ。

それよりキスしよう。」



えぇ…

ん?

「ねぇ、キスって何?」


「キスも好き同士がすることだよ。」


いつもよりにこにこと微笑んでいる。


え、なんか怖いな。

すると顔の頬あたりを掴まれて上を向かされた。


「えっ。な、んっ。」


唇に暖かいものが当たった。


つん、つん、つんと
離しては当てている。



反射的に瞑ってしまった目を開けると
唇同士が当たっていた。



ぶわっと顔が熱くなるのがわかる。

「なっ。んぅ。」


口を開いた瞬間、生暖かくて柔らかいものが口の中に入ってきた。



なんか、とっても甘いくて、堪らない。

頭がぼんやりとしてくる。



私と、ういの唾液が混ざり合って、

その唾液は口から垂れてきて顎につたる。



はなれないとおかしくなるような気がした。


ういの体を押してみるが到底敵わない。


うぅ


「ふぅー。ふぅー。」


やっと離してくれた。


聞こえるのは荒い息だけ。



今、すごく顔が赤いような気がする。



あぁ、もう、恥ずかしすぎて


ういの顔見れそうにないかも。なんてね



心臓がドキドキしてるのがすごくわかる。


恥ずかしい。



ちらっとういを見てみると、ういも顔が赤い。


目が合うと、ういはニヤッと笑った。



キッと睨んでみると笑みが一層深まった。


なんで。


笑みを見ると心臓のドキドキが一層大きくなる。



余計に顔が熱くなっているような気がする。


もう、全部ういのせいだ。