そして、中山家には志津子と学、二人きりになってしまった。
やっと加奈子も独立したのだから、さっさと離婚すればいいものを、二人は角突き合わせ、毎日ストレスフルな暮らしを送っている。
ある日のこと。
中山家に、若作りが酷く、派手で頭の悪そうな50才ぐらいの女が訪ねてきた。
「あの…どちら様でしょう?」
志津子が問うと、
「パパ、いますかぁ?」
その言葉に、志津子は凍りついた。
パパ…?
確かに、学は好色で浮気三昧だったが、まさかよそに子供が居るとまでは思っていなかったので、気を失いそうになる志津子。
「あなた…主人の娘なの?」
顔面蒼白で尋ねると、目の前の女は下品に笑いながら、
「まさかぁ!パパって、パトロンのほうだよ。流石にちょっと歳上過ぎるとは思ったけどぉ…。あたしが50になっても結構な額をくれてるから、まぁ、いいかなって。でも、先月はお金もらってないから、ちゃんと払ってもらわな…」
志津子は、素早くドアを強く閉め、真っ昼間から施錠し、チェーンもかけた。
外からは、
「ちょっと、お婆さん、パパ呼んでよぉ!」
そんな近所迷惑な声が響き渡り、志津子は心底、恥ずかしかった。
やっと加奈子も独立したのだから、さっさと離婚すればいいものを、二人は角突き合わせ、毎日ストレスフルな暮らしを送っている。
ある日のこと。
中山家に、若作りが酷く、派手で頭の悪そうな50才ぐらいの女が訪ねてきた。
「あの…どちら様でしょう?」
志津子が問うと、
「パパ、いますかぁ?」
その言葉に、志津子は凍りついた。
パパ…?
確かに、学は好色で浮気三昧だったが、まさかよそに子供が居るとまでは思っていなかったので、気を失いそうになる志津子。
「あなた…主人の娘なの?」
顔面蒼白で尋ねると、目の前の女は下品に笑いながら、
「まさかぁ!パパって、パトロンのほうだよ。流石にちょっと歳上過ぎるとは思ったけどぉ…。あたしが50になっても結構な額をくれてるから、まぁ、いいかなって。でも、先月はお金もらってないから、ちゃんと払ってもらわな…」
志津子は、素早くドアを強く閉め、真っ昼間から施錠し、チェーンもかけた。
外からは、
「ちょっと、お婆さん、パパ呼んでよぉ!」
そんな近所迷惑な声が響き渡り、志津子は心底、恥ずかしかった。