王太子と婚約した私は『ため息』を一つ吐く~聖女としての『偽りの記憶』を植え付けられたので、婚約破棄させていただきますわ~

 私の言葉を聞くと満足そうに、それはなんとも嬉しそうに無邪気に微笑むと、紅茶を一口召し上がった。
 しばらくはまだこのこそばゆい感じ、なんていうのかその、付き合いたてのカップル?みたいなふわふわした気持ちが続くのかと思うと、私は気恥ずかしさもあり嬉しくも思った。


 ユリウス様とのアフタヌーンティーを終えてイレナと廊下を歩いていると、彼女が私に話しかける。

「この後私は街に買い出しに出ますので、ユリエ様はどうぞごゆっくりお部屋でお過ごしください」
「え? 街に? それ、私も行っていい??」

 ユリウス様と街に出てからこの国の風土がとても好きで、何度かイレナの買い出しについて行っていた。
 私はいつも通りイレナに外出の支度を手伝ってもらうと、二人で馬車に乗って街に出た。



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