…師匠一家が遊びに来てくれて良かった。

お陰で僕は、この冬休みの間、余計なことを考えずに済んだ。

新学期になっても、このまま何事もなかったように振る舞おう。

余計なことは何も考えなくて良い。

何もかも、もう過ぎ去ったことだ。終わったことなのだから。 

師匠は許せと言うけれど、僕はそのつもりはない。

許すも何も。許したところで、許さなかったところで何かが変わる訳じゃない。

罰ゲームは、もう終わったのだから。

僕には関係のないことだ。

星野さんがどう思っていようと、僕の知ったことではない。

気にする必要もない。

どうせ彼女のことだ。

今頃、僕の存在など忘れているだろう。

そして、あの菅野さん辺りと、今頃付き合ってるんじゃないだろうか。

どうぞお幸せに。

僕は心置きなく、三ヶ月前と同じ日常に戻るだけだ。

そして、それが正しいことなのだ…。