⚠溺愛注意予報

「やだよ!」


まるで、悪い事をして楽しんでいる子犬みたいにヤンチャな表情を見せる風。

私を降ろす気は無さそうだ__


「奈緒は目立つのが嫌なんだよ」
「ん?」
「今も集まって来た女に注目されているから、下ろしてあげてくれ」


そう言った瞬間走り出す風。

多分1ミリも私を下ろす気は無いだろう。


「はぁ……」



ドキドキも収まり、風の胸の中で溜息を漏らした。