そう言って、私の身体を支えてくれたのは兄の奏。


不思議だな。
昔だから私のピンチには助けてくれる。


「お兄ちゃん。あり、がとう……」


お礼だけ言うと小走りで2人から離れ、学校に向かう。


2人の事は大好きだが、近くに居たくない。


その理由は私が奏の妹だと知ると、女の子が寄ってくるのだ……。


友達が居ない私は最初はそれが嬉しかったのだが、私に寄ってくる女の子は全部奏目当て。