【続】酔いしれる情緒



やばい。と、私を見るその目から顔を逸らした。

とても冷たい目。背筋がゾクッとするほどに冷たくて冷ややかな目。

その視線が私の瞳を貫いてズキンッと胸が痛む。


あぁ…苦しい。



「あっ……」



パッと顔を逸らしたのもつかの間。春は私の両頬を手で挟むと、こっち見ろと言わんばかりに目線を合わせられる。


目の前には冷たい表情を浮かべる彼。

もちろん、笑顔はない。



「っ……」



ツーと、春の指先が首筋を撫でるようにして触れる。



「ッ!」



そして唇が首筋に触れると、ヂュッと重たい音と共に顔を軽く歪ませてしまうくらいの刺激が走った。


厄介。その場所に痕をつけられるのは……だいぶ厄介だ。

暖かくなってきた今、タートルネックだと少し暑いくらいの気温。


この痕、どうやって隠そうか。

なんて隠す方法を考えている私に二度目の印が刻まれた。



「いっ…」



二度目は一度目よりも強く、微かに痛くて声が出てしまうほど。

抵抗しようも、ベッドに縫い止められている手は使い物にならない。

動かせるのは、口のみ。

痛みに耐える私は呼吸が微かに乱れていた。



「いつまで黙ってるつもり?」



そんな私に対して春は脅すように口を開く。



「早くしないと────この綺麗な肌に、何個痕が残るんだろうね。」



春の舌が首筋をなぞるから

背筋がゾクリと震えた。