「っ、はっ…ん」
名前を呼ぶことも許されず、
息をすることさえも許されず。
口を強引に開けられ
割り込む舌は熱さを持っていて
口内を激しく犯す。
「はぁ…っ、はる、やめて……」
やめてと言ったところで聞く耳を持ってくれていないのだから意味はなく、
(窒息、しそう…っ)
このままじゃマズイ、と脳内に危険信号が鳴り響く。
「っ────!!」
ドンッ!!
眉根を寄せて、ありったけの力で春を押し退けた。
やっと離れたそれに私は何度も呼吸をする。
「はぁ、っ、はぁ…」
本当に死にかけた。
キスで殺されるところだった。
だって三途の川が見えかけたくらいなのだから。
「……、…ねぇ」
必死に呼吸をしながらも視線は春へとあてた。
だが。
髪の毛の隙間から見えるあの瞳は、
優しいものなんかじゃなくて
「………っ」
冷酷な目つきだ。



