【続】酔いしれる情緒


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「安藤さん。ゴミ捨ておねがいね」

「はい」



夜。仕事もあと少しで終わり。

私は今日1日に出たゴミを持って外へ。

外は街灯によって照らされていて
吹く風は冷たい。



(もうこんな時間か…)



気づけば夜になっていた。

仕事中…ずっとあの事ばかりを考えていたからか、他のことが頭に入ってこなくて。

今更になって仕事はもう終わりなんだと気づく。



「………………」



息をすれば白い息が視界に入り込んだ。

私は駅から出てくる人々を眺めながらゴミ置き場へ。

ゴミ置き場は店の裏にある。
そこには街灯が一つだけ。

薄暗いけど、その暗さが今の私にはちょうどいい。



(仕事が終わったら────)



家に帰って、夕食を作って、春の帰りを待つ。

今日は春からの連絡がなかった。
てことは、夕食が必要だということ。


何作ろうかな。
春は何が好きだっけ。

必死に頭の中で考えた。

とある気持ちを押し殺すために。



………けど。