「クソ!車がない!!」
「じゃあ…!」
「車でどこかに行った!」
舌打ちをする橋本は何度も春に電話を掛けている。
だが出そうにない。
「一体何を考えて…」
私と橋本は目を合わす。
この時、恐ろしいことが頭をよぎった。
(まさか……)
『一花の感覚が凛の言ってる通りなら、この問題は全部俺のせいだ』
その責任を取ろうと
『全部、俺が悪い』
死のう、なんて
考えてないよね?
橋本も同じことが頭に浮かんだのか
2人してゾッとした顔を見せた。
冗談だと思いたい。
でも冗談だと思えない。
そうかもしれないと、嫌でも考えてしまう。
あの時の深く傷ついている顔。悲しい目。
そんな中春は
解決策を見出して決断して
終わったかと思えば
この場からいなくなった。
誰にも相談する間もなく、勝手に。



