(………違う、そんなことない…大丈夫)
不安な思いばかりが脳裏に浮かぶも、ふるふると首を振って振り払う。
(だって、私は───…)
自覚がないと言われようと
私は今、正真正銘、春の妻。
その繋がりだけは……絶対に、失いたくない。
私にとって春は人生に不可欠な存在。
だからこそ、春にとって私も人生に不可欠な人だと思って欲しい。
私がいないとダメだと、そう思ってもらえるような存在でありたい。
もう二度と離れたくないから。
ずっと一緒にいたいから。
もう、誰も、邪魔しないで。
「春っ」
橋本と通話中の春の腕を掴み、引き寄せる。
突然の行動に目を丸くさせる春だけど
私は春の携帯に口を近づけて、向こうにも聞こえるような声で言った。
「────橋本さん、頼みがあるんです。」
春を
これから先も私のものであり続けるために。
私達の関係を揺るがすこの件を
早く解決させなければ。



