【続】酔いしれる情緒


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家に戻って来てからまだ数分程。

シャワールームの中にいる私はシャワーから出る水を頭から被りながら、かいた汗を洗い流す。



「はぁー…」



そして深い溜め息をついていた。



あの後、私は言葉通り、店主に連絡を入れた。

体調が優れないので休ませてほしい、と。

幸い、今日は人が足りているみたいで代わりを探す手間はなく簡単に休みを貰えた。



(こんなこと……初めてだ)



ズル休み、というのだろうか。


今まで風邪を引いて休んだ以外、こうやって嘘をついてまで休んだことはもちろんない。


サボったことによる罪悪感。

1人になると、それが少しずつ募っていく。



が。



「…春?」
 

シャワールームを出て


玄関で靴を履く春の姿を目撃した途端、



「どこ…行くの」



その感情は一瞬で消えて なくなって

不安だけが募った。