吐息のような、掠れた声が自然と出た。
いつもわざと出しているような甘ったるい、人には聞かれたくない声。思わず、漏れてしまった。
千輝くんの右手が、スカートの中に侵入するかしないかくらいでさまよう。
生きているかのようにギリギリを攻める手に、力が抜けそう。
どんどん、体が熱くなってくる。ねぇ、だめ。
「愛されたいなら、俺が愛してやるよ。……隣にいるし、ハグだって、キスだって、それ以上だって、なんでもしてやれる」
ついにスカートの中に、手が侵入してきた。
もう、これ以上はだめ。だめだよ。
身を委ねそうになる……理性を失いそうになるのを必死に抑えて、力を振り絞って千輝くんを押し返す。
私の力じゃよろけることもなく、ただ離れたくらいにしかならなかったけど。
潤んだ瞳と、熱くなった体を必死に抑える。
私のこの行動に、やっと千輝くんは感情を表したかのように目を丸くして。
疼く体を、抑えて。