「……何、遥乃、見惚れてます?」


「な……っ!? 見惚れてなんか……!」


「そう? 俺は見惚れてるよ、遥乃が可愛すぎてね」


「……〜っ!!!」



ニッと笑う田邊は確信犯だ。

今日はこのまま、田邊のペースで過ぎていくんだろうか。


私だって少しくらい……と思うけどこの慣れない状況と田邊を前にして自分らしくいられる自信はない。




「可愛いっていつも言ってきたつもりだったけど、足りなかった?」


「そ、そういうんじゃなくて……!」


「うん、わかってるよ」