……"好きになるまで"?
それってつまり、私が千輝くんに"好き"だといえば、変わることがある、ってことで。
「本当は今すぐにでも遥乃から全ての男を忘れさせて俺しか求められないくらいには……俺のものにしたいって思ってるけど」
「……っ!」
「……けど、しないよ。大事な幼なじみにはね」
そんなことしなくたって私結構、今日一日でかなり千輝くんのこと考えちゃってるし、積もる話なんてできるはずなかった。
そんな場合じゃ、なくなっちゃうんだもん。
言い終わって、最後に不敵な笑みを浮かべてから再び料理を口にし始めた千輝くん。
相変わらず美味しそうに食べてくれる千輝くん。
優しいところ、昔と全然変わっていない千輝くん。
_______"どんなふうに?"
考えてしまう私はやっぱり最低だから、好きになんか、なってはいけない。
優しさに甘えてはいけない。
苦そうに見えるきみの甘さに、溺れてはいけない。
…………きっともう、戻れないのはわかってる。
私はもうすでに、__________。