悪原くんは堕ちてくれない


なるほどね、だから昨日わからなかったんだ。



E組とA組じゃクラスが結構離れてるし。



「朝比奈くん?」



「っ、うん。そーだけど…春輝でいいよ。タメなんだし」



「じゃあ…はるくん?」



少し上目遣いをしてそう呼ぶと、朝比奈くんはみるみるうちに顔を赤くさせる。



名前で普通に呼ぶより、こうやって呼んだ方が効果あるんだよね。



朝比奈くん…はるくんも、そのタイプとみた。



「っ…うわ、これやばいね。芽梨ちゃんマジ可愛い」



「え〜?そうかな?ありがとっ」



やっぱりね、予感的中。



はるくんは男女ともに好かれるような人懐っこさがある。



普通にお友達になりたいな。



「春輝、もう行こう。今日日直なんだろ?」



「あっ、そうだった…!うわぁー最悪…芽梨ちゃんと初めて話せたのに…」



性悪男がそう言うと、はるくんはとても残念そうに口を尖らせた。



「あははっ、はるくん大袈裟!芽梨は芸能人でもなんでもないんだから、会おうと思えばいつでも会えるよー。連絡先交換しとこ?」



そしたら今度は、ぱあっと表情が明るくなって嬉しそうに目を輝かせる。