「そんなに顔真っ赤にして強がって、恥ずかしーならそう言えば?初心でかわいー芽莉ちゃん?」
「〜〜っ!!!」
抱かれた肩から伝わる熱にやられそう。
経験ないのも、緊張でドギマギしちゃってるのも全部見抜かれて。
その上攻められるって、どんな仕打ち?
キッときつく睨んでやったら、急に真面目な顔をした。
「…いつもそーやって、黙って顔赤くしてればいいじゃん」
私の顔をじぃっと見つめてそんなことを零す悪原くんに苛立ちを覚える。
この男…私のことをなんだと思ってるの??
計算しつくされた会話術はきっとピカイチ。
喋れば可愛さ百倍増しだっていうのに…!
「な、なんでよ!ってゆーか赤くなってなんか…」
「そこら辺の男なら、理性とか飛ばしてんじゃね」
「…っ、」
耳元に落とされた酷く甘い低音に、ゾクリとする。
雨音なんか入ってこないくらい、ドクドクと跳ねる心臓の音がうるさくて。
「…あーあ、また赤くなっちゃって。ほんと、バカで可愛いなぁ芽莉ちゃんは」
「〜っ芽莉ちゃんって呼ばないで!悪原くんのばか!!」
相合傘なんて二度とやるもんかと心に決めたのだった。



