悪原くんは堕ちてくれない


「おはよ〜悪原くんっ!今日は雨降るって言ってたけど、傘持ってきたっ?」



ザワつく校門前。



「もちろん持ってきてるよ。芽梨は大丈夫?」



「うん…!芽梨、ゆーしゅーだからね」



女子も男子も、視線は全て私たちに向けられている。



どんよりした曇り空は、私と悪原くんのキラキラしたオーラで相殺してるはず。



昨日家に帰ってから、メッセージアプリで悪原くんとやり取りをした。



内容は付き合っているフリをすることにあたって、どんなルールにするかというもの。



まず1つ目は、私のことを下の名前で呼ぶ。



だからさっきも「芽梨」って読んでたの。



違和感ありまくりだけど、しょうがないよね。



なんで私はそのまま「悪原くん」呼びかというと。



「…なんだ、せっかく芽梨と相合傘出来ると思ってたのに」



「…も、も〜悪原くんってば、芽梨のこと好きすぎ!」




設定その1

『悪原くんが私にベタ惚れしていて、告白も悪原くんから』




ふっふっふ…これはさすがに私頭いいと思う。



この案を出したのは、他の誰でもない私。



悪原くんはこの提案を心底嫌がっていたけど、その方が悪原くんの告白も減ると言い張った。