それは案外しっかり耳に入ってきて。
「カレシ役、やってやってもいいけどって言ってんの」
全然照れてないし、むしろものすごく面倒くさそうな言い方。
だけど、それは私にとって大大大チャンスなわけで。
「どうしてもって言うんならやってくれても構わな…」
「やっぱやめた」
「わぁっ、ありがとう悪原くん!ちょー助かる!」
言ってみるもんだね。
これで悪原くんと一緒にいることの口実をゲットできたわけだもん。
心置きなく、落としにかかれる。
「ホントにその方法で朝比奈をどうにかできるか?」
疑いの目を向ける悪原くんに、「もちろん!」と大きく頷く。
「だって、彼氏がいたら他の男の子たちにチヤホヤ…じゃなくて、は、話せなくなるでしょ?」
危ない危ない…ポロっと本音がこぼれるところだった。
「しかも!悪原くんが私の彼氏って知ったら、朝比奈くんどころかその他大勢の男の子が遠慮するはず…ねっ?いい作戦でしょっ?」
うんうん、我ながらいい作戦だ。
「それにほら、悪原くんだって告白断る理由もできるし面倒事が減って一石二鳥!」



