悪原くんは堕ちてくれない


“ただしイケメンに限る”ってやつ、聞いたことないのかな。



それ、あなたにピッタリ当てはまってるのに。



ジトーっと見つめると、なんだか不満そうにこちらを見てくる。



「な、何よ…不機嫌なのはこっちのほうなんだけど。言いたいことがあるならハッキリ言ってよね…っ!」



ふんっ、言ってやったもん。



今どきオレ様系とか、流行んないんだから。



何か言われるのを待っていると、今度は呆れた目で見つめ返し



「やっぱどアホだな、お前」



「はぁっ!?」



やっぱりサイテーなセリフを吐いた。



「朝比奈のやつ、お前に相当惚れ込んでる。自分で自ら厄介事増やすとか、俺には理解できねぇ」



「…え。それだけ…?」



あまりにも予想外な言葉に拍子抜け。



こっちを心配してるともとれるものだったから尚更。



「違うに決まってんだろ。人の話は最後まで聞けって習わなかったか?」



「な…っ!だからほんと何様のつもりなの!?」



ちょっと勘違いしただけなのにそこまで言うかな普通。



…ダメだ、一旦冷静になろ私。



これじゃ、せっかくの2人っきりというシチュエーションなのに何も仕組むことが出来ないじゃん。