机に座るなり上から目線でものをいうから、頬が引きつってしまった。
私、カチンときたよ。
「あれれ?芽梨、別になーんも言ってないよ?悪原くんが勝手に勘違いして連れてきたんじゃないの?」
もちろん、私がE組に来たのは悪原くんをりっちゃんメイク術でドキドキさせるため。
だけど、そんなの口が裂けても言うもんか。
そのまま思ったことを言っちゃうのはバカも同然。
これまで経験してきたあれこれを使って、悪原くんを落としてみせ…
「なぁ、さっきからどこ見てんの?」
真上から降ってきた声。
顔を上げれば、すぐそこに整った悪原くんの顔が。
「っ…!!?ち、近…っ、」
思わず後ずさりすると、悪原くんはニヤリと口角を上げる。
「は、この程度で顔真っ赤にしてんの?やば」
私を嘲笑うかのようなその顔と笑い方。
耳のすぐ近くで聞こえる低音が、嫌でも聞こえてしまって。
「〜〜っ!!」
自分でも信じられないくらい、顔がどんどん熱くなっていく。
今まで見てきた男たちと同じような顔をしているのかと思うと、尚更嫌なのに。
この男にはどうも上手く言い返せない。



