悪原くんは堕ちてくれない


「めーちゃんおはよ〜。待たせちゃってた?」



「りっちゃんなら永遠に待てるから大丈夫!」



「えぇー、何それ。私だってそーだよ!」



あの2人と別れてからりっちゃんが登校してきて、そのまま教室へと向かった。



私は高校まで歩いて20分くらいの距離に家があるけど、りっちゃんは電車とバスの乗り継ぎがあるから通学が大変。



それでもここに来たかった理由は、制服が可愛いからだって言ってた。



もちろん私もそれが大きな理由。



私の偏差値は中の下かもうちょい下だけど、ここに来るために頑張ったんだよ。



反対を押し切ってまで頑張った受験勉強。



その甲斐あって、進学校に進学できた。



今じゃもう下から数えたほうが早いんだけど。



とにかく!



今まで大抵の事は、ちょっと努力すればなんとかなってきた。



目標は夏休みまでの3ヶ月間、少しでも悪原くんをドキドキさせること。



キッカケを作っちゃえば、あとはどうにでもなるもん。



「りっちゃん、ちょっと昼休みに手伝って欲しいことがあるんだけど…だめ?」



りっちゃんに手のひらを合わせて「お願い!」のポーズをする。