この嘘に、ピリオドを

ジョンたちはいつも優しかった。みんなの手は動物に食事を与え、動物を撫で、仲間同士で握手をし、ハグをする時に使った。こんな暴力のために腕は存在しない、そうジョンが言っていた。

「ッ!」

頬を伝う涙を乱暴に拭う心春に、母が無理矢理ワンピースを着せていく。そして、両親に腕を掴まれて玄関へと引っ張られていった。

「離して!」

泣きながら抵抗をするも、まともに食事を取っていない体の体力は低下し、抵抗は無意味なものだった。ただ疲れ果て、息が切れていく。それでも心春は叫んだ。

「離して!」

玄関に突っ立っている総司の顔を見るのはいつぶりだろうか。困惑した表情でこちらを見ている。そんな中、父が怒鳴った。

「お前は結婚相手に迷惑をかけて、何を考えているんだ!」

負けじと心春も怒りをぶつける。

「きちんと家事はしていたわ。それで十分でしょ?」

すると、今度は母が口を開く。

「何言っているの!?総司くんはあなたと話したり、出かけたいと思っているのよ。いい加減、駄々をこねるのはやめてちょうだい」

心に雪のように降り積もっていくのは、悲しみである。

「お父さんもお母さんも、もう放っておいてよ!!結婚すればそれでいいんでしょ!?」