この初恋に、ピリオドを

「心春さん、よかったら午後から買い物に一緒に行きませんか?心春さん、春服しか持っていないようですし、色々揃えに行きましょう」

「結構です。買い物は一人で行きたいので」

心春は考える素振りも見せず、すぐに返した。総司は少し残念に思ったものの、一人の方が気にせず好きなようにお店を見て回れるよねと自分に言い聞かせ、もう一度口を開く。

「そろそろお昼ご飯にしましょうか。ハンバーグ作ったんです」

ハンバーグは心春の好きな食べ物だ。この日のために何度も練習をし、いい肉も買った。そして、デザートには有名パティスリーのケーキを買ったのだ。

「いえ、お腹が空いていないので結構です」

淡々と言い、心春は立ち上がると総司が教えた自室へと入っていく。総司は何も言うことができず、閉まっていく扉を見つめることしかできなかった。

ただ、悲しみが広がっていく。



それから始まった同棲生活は、総司にとって一人暮らしと何ら変わらない生活だった。

結婚をするまでは寝室は別々にしようと決めていたため、総司が目を覚ました時、隣に心春はいない。そして着替えてリビングに行くと、そこには一人分の朝食は用意されているものの、心春の姿はない。