総司はそう言い、顔を上げて心春の方を見る。彼女は無表情のまま箸も持たず、ただ料理を見ているだけだ。
「お嬢さん、召し上がらないですか?」
父が心配そうに訊ねると、降谷管理官はチラリと心春を見た後、「総司くんとの結婚に向けてダイエットをしているようで……」と言う。だが、その目はどこか焦っているようにも見えた。心春に降谷管理官の妻が何かを言っているものの、彼女は箸を持とうとはしない。
その後、総司たちはすまし汁や刺身など運ばれてきた料理を食べて最後に抹茶とデザートの柚のシャーベットを食べたものの、心春は一口も食べないままだった。
食事が終わって少しすると、お見合い恒例の「あとは若いお二人で」と降谷管理官が言い、互いの両親は個室を出て行く。襖が閉ざされると、個室はシンと静まり返ってしまった。
(どうしよう……何を話しかければ……)
総司が考えていると、先程までずっと俯いていた心春がゆっくりと顔を上げる。ようやく総司と心春の目が合った。その瞳を見ただけで、総司の胸は苦しくなっていく。
「お嬢さん、召し上がらないですか?」
父が心配そうに訊ねると、降谷管理官はチラリと心春を見た後、「総司くんとの結婚に向けてダイエットをしているようで……」と言う。だが、その目はどこか焦っているようにも見えた。心春に降谷管理官の妻が何かを言っているものの、彼女は箸を持とうとはしない。
その後、総司たちはすまし汁や刺身など運ばれてきた料理を食べて最後に抹茶とデザートの柚のシャーベットを食べたものの、心春は一口も食べないままだった。
食事が終わって少しすると、お見合い恒例の「あとは若いお二人で」と降谷管理官が言い、互いの両親は個室を出て行く。襖が閉ざされると、個室はシンと静まり返ってしまった。
(どうしよう……何を話しかければ……)
総司が考えていると、先程までずっと俯いていた心春がゆっくりと顔を上げる。ようやく総司と心春の目が合った。その瞳を見ただけで、総司の胸は苦しくなっていく。


