――…『3つのカードがあります。1回で当たりを引きなさい。外した場合第1ミッションからやり直し』
「これは無理じゃない!?」
「運次第ってことですね」
「ここまで来たのにかァ!?」
「…今のところ、完全優勝には良いペースなんだけどね…」
知力、体力、そして運。一筋縄ではいかないと思っていたけれど、こういう展開が待っていたとは。
「どうするこれ…?多数決する?」
「いや。間違いなく真ん中だな」
困惑が広がる中、冷静な綺星くんが確信を持って言った。
せっかくここまできた反面、慎重になっているメンバーは綺星くんの断言に驚きを隠せなくて。
「綺星、どうしてですか…?」
「入学式、学年研修、体育祭もそう。このカード引けって3択、あっただろ?」
「っあったね!」
「このキンピカのカードな!あったぜ!」
――…「当たりは過去全部、真ん中だった。学園長の考えそうなことだ」
「なるほど、盲点でした。確かにそうでしたね」
頼もしい綺星くんと南斗くんのうなずきに、みんなで自然と信じる。
そして
――…『当たり』
「よっしゃ!」
歴代最速のペースで、最終ミッションへと駒を進めたのだった――…。