(…もう一回、メッセージ送ってみようかな…)



南斗くんと別れ、教室に戻る途中。


階段を上りながら考えた。

あんまりメッセージをしつこく送って、嫌われたらどうしよう。


…この想いは、きっと南斗くんたち4人も感じてきたことなのだろう。


目まぐるしい感情の変化に戸惑いながら、ぼんやりと。



今日は雨。

2年生になってそう多くはなかった雨の日が、だんだん増え始めてきていた。



(…やっぱり、メッセージ…やめたほうがいいのかな…?)



あぁ、もう。

…迷ってばかりいるのは、やめにしようと誓ったのに。



綺星くんに背中を押してもらってばかりじゃ、ダメなのに…っ。



――…ドンッ


「っ!?」

「わっ…!」



下を向いて歩いていたのが悪かった。

階段を上りきって数歩歩いた時、曲がり角をいくと

気付けば人にぶつかっていたのだ。