「なんでだろうな」
「えっ…、」
「…俺も、分かんねぇ」
「っ!」
呟くその言葉に、きらめきなどどこにもない。
そのたった一言が泣いているように聞こえたのに、彼は笑っていた。
(…わたし、)
身勝手な固定概念だったと思う。
トゥインクルエースの彼なら、きっと明るくてきらめいた理由を持っているのだとばかり思っていて。
杏珠ちゃんが教室に来てくれた時に学んだはずだ。
…彼らの立場だからこそ、悩み苦しんできたこともあったのではないか。
それだけは、忘れないようにしたいと思ってきたのに。
「そう、ですか」
「…ん」
相づちさえも泣いている。か細くて、もう触れないでと言われている気がして。
(…間違えた、かな)
綺星くんがこんな声色と表情になった理由。4人は知っているのかもしれない。
…そう思うときゅっと、胸が締め付けられた…けれど。
「わたし、綺星くんに中学の時に出会いたかったって思ったんですよ」