目は口ほどに物を言うと言いますが 〜筒抜け騎士様は今日も元気に業務(ストーカー)に励みます〜


 微笑ましい二人を周囲の大人たちも暖かく見守っていた。将来一緒になることが決まっているのだ、仲がいいに越したことはないだろうと。

 まだ幼いアメリアはそれが恋なのか分かっていなかったが、レオンが彼女を特別に思っているのは周知の事実だった。

 そんな甘酸っぱい関係が突然崩れ去ったのは、アメリアが八歳になったときのこと。レオンと出会って、三年が経っていた。

 爽やかな風が吹く、よく晴れた夏の日だった。

 いつものように、アメリアたちはテラスで向かい合って談笑していた。背の伸びたレオンは十歳だと思えないほど大人びていて、アメリアの知らないことをたくさん知っていた。


 「レオン様は何でもご存知で、すごいですね」
 「僕なんて、兄上たちに比べたらまだまださ」
 「いえ、そんな風に卑下なさらないでください。私がいつも頑張ろうと思えるのはレオン様のおかげなのですから」


 レオンから新しい知識を与えられる度、アメリアは自分の世界がどんどん広がっていくようで、ワクワクが止まらなかった。

 彼の話についていけるようになりたいと思うと、学ぶことに対する意欲は止めどなく湧いてくる。だからこそ、尊敬している彼が自分自身を卑下するのを許せるはずがなかった。

 もちろん、彼の二人の兄が優秀であることは紛れもない事実であるし、アメリアもそれは理解している。けれど、密かに劣等感を抱いていたレオンはまっすぐなアメリアの言葉に表情をふと崩して下を向いた。