「細かいところを直すので一度着てみますか?」
助手を務める仕立て屋の奥さんが、ふわふわと嬉しそうなアメリアに声をかける。
その提案にこくりと頷くと、アメリアは試着室に向かった。
アマンダに手伝ってもらいながら新しいドレスに袖を通していると、カランカランとベルの音が聞こえてきた。
他のお客さんと鉢合わせるのは気まずい。
しかし、常に時間に追われている忙しい仕立て屋と奥さんのためにも、ここでぐずぐずしているのは申し訳ない。
着替え終えたアメリアがおずおずと試着室から顔を出すと、すぐに気がついた奥さんが「まぁまぁ」と嬉しそうに近づいてくる。
アメリアが開けられずにいたドアを引っ張ると、その姿を上から下までじっくりと観察して頷いた。
「すごくお似合いだわ」
初めての挑戦である寒色系。
自分に似合うのか不安だったアメリアは、開口一番にそう言ってもらって胸を撫で下ろす。
