誰よりも強い私が恋愛を知る話。

「おはようございます」

「え?あ、おつかれ。」

こっちゃん、ここは芸能界とかじゃないんだからおはようじゃないでしょ。

ほら、康介くんとかびっくりしてるじゃん。

絶対バレたよ??

いつもは『おつかれさまでーす』って感じだもん。

ほんとに大丈夫かな。

「こ、琴葉ちゃん、。大丈夫??」

ほら、はるくんが心配しだしたよ?

「大丈夫!気にしないで!」

一瞬明るい表情をしたあと、すぐにまた険しそうな顔をするこっちゃん。

「絶対大丈夫じゃないよね?話聞くよ?」

「ありがとう晴翔くん。でも、大丈夫だから。」

それ以上何もきかれないようになのか、こっちゃんは総長の部屋へ行ってしまった。

「琴葉、なにかあったのか?」

こっちゃんが部屋に入ってすぐ、康介くんが僕を尋ねてきた。

それに、はるくんも。

「あれ?康介くんいたの?」

「いや、ずっといたから!」

「康介がいたかとかどうでもいい。琴葉ちゃん、なんであんな感じなの?」

「あ、えっとね〜」

康介くんたちに僕の知っている全部を話した。

ほんとにちょっとしか知らないし、ちょっとしか話してないのにはるくんはちょっと怒ってた。

悔しいんだろうな。

それでも、はるくんは優しい口調で話し始めた。

「俺は、、琴葉ちゃんの好きな人ならきっといい人なんだと思う。」

「は?!今の話で琴葉の好きな人とか出てきた?全然気づかなかった、」

「え?康介はほんとに馬鹿なの?つまり、琴葉ちゃんがそのボコボコにしてるところを見られたその男が好きなんでしょ?」

「見た感じだとね、。初めて見たもん。あんな焦ってるこっちゃん」

康介くんのバカは放っておいて、やっぱりこっちゃんはあの人のことが好きなんだと思う。

本人の自覚があるか、、と言われると微妙なとこにはなるけど。

「琴葉の好きな人って、、。いいのか?それで、その、。」

康介くんが言いたいのは、多分はるくんのことだ。

もちろんこっちゃんのことは大好きだけど、はるくんは僕たちみたいな家族としての好きじゃないことはみんなわかっていた。

だからこそ、心配なんだろうな。

「いいんだよ。世の中、男は俺だけじゃない。あり得る話なんだ」

それでもはるくんは、いつもみたいにふわっと笑う。

僕にはできない、女を落とす最強の武器だ。

これでも落ちないこっちゃんを落としたあの人は、一体、どんな人なんだろう。