誰よりも強い私が恋愛を知る話。

あれ?なんで走ってるんだ。

解決策考えるより前に、走り始めていた。

でも、目的地はわかる。

「おい!待てって」

「どうした。俺は今話すことは無い。」

またそう言って、引き止めてもあっさりと帰ろうとしてしまう。

「お前がなくても、こっちはあるんだよ、話すこと。」

それでも、必死で引き止めた。

「なんでだ?俺が教室に行ってさんざん嫌がっていただろう。今全て無視しておけば、明日から自由の身だ。今ならまだ間に合う。早く帰れ。」

嫌がっているような反応を、確かにしていたかもしれない。

でも、本当に嫌なら、殴ってでも教室に入らせたりしない。

「た、たしかに、嫌がっているように見えたかもしれねぇけど、別に嫌じゃねぇよ」

「つまり??」

「つまり?! まあ、その、、」

「俺のことが好きってことだ」

「ちがうわ!」

なんでこいつはこうなるんだ。

でも、こういうところも含めて、こいつらしいと思った。

「でも、そういうことだろ?」

「違うってんだろ」

「これは、ちょっと照れてるな。フッかわいいやつめ」

「か、かわ、!?」

「顔が真っ赤だぞー?大丈夫かー?」

「大丈夫に決まってんだろ!」

「へぇ、じゃ、一旦教室に戻るか」

「は?なんで教室?」

一件落着したら、教室で長話しようってのか?

さすがに帰りたいんだが。

「お前、カバン」

「あ!」

何も考えずに追いかけてきたから教室に忘れたわけだ。

ぜんっぜん気づかなかった。

ていうか、気にしてなかった。

「本気で俺を追いかけてきた証拠だな」

そう言ってニヤニヤと私の顔を見てくる。

「そうかもな。」

なんだよその顔。

ちょっと正直になったくらいで照れやがって。

でももっと色んな顔を知りたいと思うのは、なぜなんだろう。