翌日の放課後。
今日は待ちに待った、拓斗との放課後デート。
メイクも頑張って、前に拓斗からもらった髪飾りを使ってヘアアレンジもした。
「今日の音寧、すごく可愛い」
「ほんと!?」
「うん。よし、行くか……はい」
昇降口でローファーに履き替え外に出ると、拓斗がスっと、大きな手のひらを差し出してくれる。
そこに自分のものを重ねると、わたしたちは歩き始める。
電車に乗って2つ目の駅で降り、制服姿の拓斗と手を繋いで街を歩く。
「俺、思うんだけど。音寧って、世界で一番可愛いよな」
「えっ! もしかして拓斗、世界中の人全員と会ったことあるの? すごーい」
わたしは、まだ一度も海外とか行ったことないのに。
「いや、それだけ音寧が可愛いってことだよ。だってほら、すれ違う人みんな音寧のことを見てるから」
「えー、違うよ。わたしじゃなくてモデルみたいにかっこいい拓斗のことを、みんな見てるんだよ」
「マジ? 俺なんて全然なのに。音寧、そんなふうに言ってくれてありがとう」
「わたしにとっては誰よりも一番の、自慢の彼氏だよ」
「音寧……嬉しいこと言ってくれるじゃん」
──チュッ。
人が大勢行き交う街中だというのに、拓斗はわたしの額にキスを落とした。



