「美奈ちゃん、さすがに休憩しようか?」
声がかかり、数学の世界にいた自分を引き戻される。
横を見ると芽衣は手にカップとクッキーを持っている。
「このクッキー美味しいから食べて。」
「ありがとう。」
顔を上げて首を伸ばすと、何かにぶつかる。
右隣を見れば、信じられないぐらい近くに結城くんの顔が。
「わっ!」
「あ、ごめん。」
そう言って離れていく結城くん
私がびっくりしちゃったから離れてくれたのに、右側に少し寒さを感じてしまった。
「結城くん教えてくれてありがとう。分かりやすくて、たくさん聞いてごめんなさい。」
「分かりやすかったなら良かったよ。」
私の斜め前に座り直した結城くんは優しい笑顔をしていた。
その表情に少しドキッとしながら、クッキーを口にする。


